先日,”I can play the piano.” という文章を作るという語順整序問題をしていたときのこと。
解いていた生徒が,正解を導きだした後に,「あ,これなんか聞いたことがある!」と言いました。
「なんか聞いたことある!」「なんかこれじゃない気がする」というのは,これまでの英語とのふれあいの経験から正誤判断をしている言葉で,わたしはこの感覚をとても大切にしています。
特に,品詞や文型などの文法的なアプローチが苦手な生徒にとっては,英語を習得するうえで役立つ感覚です。
この感覚を生み出すのに効果的なのが,音読です。
黙読をする際に使うのはおもに目ですが,音読をするときには,それに加えて,口と耳も使いますので,長期記憶に残りやすいという大きな利点があります。
勉強は,忘却との闘いです。ぜひスマートに,効果的な戦いをしたいものです。
当塾では生徒に,ともかく何をしているときにでも英語を音読するよう言います。
問題を読むときも音読,考えながら問題を読み返すときも音読,答えを書くときも音読。
黙読をしているのに気づくと,「音読!」と声をかけます。
最初は全員黙読をしているのですが,しつこく「音読!」と言われるものですから,数か月もたつと音読をするのが習慣になります。
ですから,当塾ではみんなが絶えずブツブツ英語を口にしています。
みんなが話していないときは,講師が話しているときですので,静まり返っている時間というのはありません。
皆さん,隣の人に負けじと大きな声で音読していますが,気になる人は耳栓を持って来ていただくといいかもしれません。
耳栓は記憶にさらに効果的,とおっしゃる医学博士もいらっしゃいます。骨伝導により自分の声がさらに響くため集中力が高まるのだそうです。
音読は単語暗記にも効果的ですので,冬期講習の英単語道場でも音読を徹底させて,一つでも多くの単語を覚えるよう促してまいります。