ピカピカの高校1年生の授業が始まりました。これまで,おもに高3生を教えることが多かったのですが,「もう少し早く教えたかった」と思うことがしばしば。

高校の初めから教えられるということで,俄然張り切ります。

中高生を見ていて,どうにも不思議だと思うことがあります。

それは,中学生の間は早いうちから塾に通って5教科勉強する生徒が多いのに,なぜ高校に入ったら勉強はそっちのけで遊んでしまうのだろう,ということです。

2019年の文科省の調査では,中学生の通塾率は約61%ですが,高校生のそれは27%となっています。

一つには,半数以上の高校生が推薦入学で大学に入学できる,という少子化の副産物がその原因かもしれないとは思うのですが,英語で言えば,高校からがようやく本格的な勉強のスタートですし,高校の授業スピードは中学とは比較にならないほど速いのですから,高校入学以降,勉強に力を入れることはあっても,手を抜く理由は見当たりません。

すぐに始められる高校英語の勉強法

英語は積み重ねの教科です。それほど特殊な才能や「センス」は必要としませんが,何より「経験」がものを言います。

多くの英文に触れる「経験」です。時間が最大の味方になります。

ですから,高校3年生の夏休みになって「3か月で仕上がる英語」なんてネット記事に惑わされないよう,高校1年生からこの「経験」を積み重ねてほしいと願っています。(実際,英語は3か月では仕上がりません。植えたばかりの種に,どれだけ集中的に3か月間養分と水を注ぎまくっても3か月後に実がたわわに実ることがないのと同じです。)

だれでも簡単に,今から始められる高校英語の勉強方法があります。しかも,お金もかかりません。

それは,学校の教科書本文の予習とその徹底的な音読,リスニングです。
この方法を忠実にこなし,対策なしで英検2級に合格した高校1年生もいます。

学校の授業をおろそかにして予備校に通っている人は,もったいないことをしています。

当塾の高1生の授業では,文法の授業とともに,学校の教科書本文の予習を行っています。また,その際,長文を「前から」読む訓練を併せて行います。

2回目くらいから,早くも読み方が変わる生徒がほとんどです。子供は本当に柔軟だと感心します。

学校の教科書の本文には,高校生が学ぶべき単語,熟語,文法,構文の大半が詰まっています。簡単に言えば,これを丸暗記してしまえば,長文だけでなく,英作にも,効果絶大です。

ただし,一度読んだだけでは意味がありません。覚えてしまうほどに繰り返し読み,聞き,音読し,体の感覚を総動員して体得することが重要です。

おそらく,上位校の高校ではどこでもそう指導するのではないかと思います。実際,教科書CDも高校から配布されます。ただ,これをこつこつと自力でやるには,中学英語と高校英語のレベルの差がハードルとなって,やる気を失ってしまう高校生が多いのも確かです。

授業の始まった高1生は,希望にあふれています。この大切な生徒さんの将来に英語が一役買うことを願って,今日も張り切って文法の勉強に勤しみます。

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