千葉県公立高校入試におすすめの問題集が二つ,一斉に発売になりました。
『全国高校入試問題正解』
まず,『全国高校入試問題正解』です。
これは,千葉県に限らず,どの都道府県の公立高校を受験する場合にも,有益です。
『全国高校入試問題正解』は,その名の通り,全国の都道府県の公立高校入試問題を集めたものです。
公立高校入試の場合,文科省によって定められた範囲内からしか出題できないため,似たような問題が繰り返し出題されます。
47都道府県のうち,30都道府県分くらい解き,さらに解き直しも丁寧にしていくと,最初は6割しか取れなかったのに,気づくと8割,9割と取れるようになっていく上位校受験生もいます。
英語と数学は,未習事項も残っていると思うのですぐには解き始められないかもしれませんが,理社は問題ごとに関係するテーマが書かれていますので,既習分野の問題だけに絞って解き始めてもいいかもしれません。
ただし,定期テストのこれまでの点数が8割を切っているような場合は,まず学校ワークなど,これまで定期テスト対策に使ってきた問題集を利用して,基本事項の定着を目指すのが先決です。
当塾では,中3の英文法を一通り教え終わりましたので,夏休みまで文法の総復習と長文対策を行い,夏休みから過去問指導に入ります。上位校を志望する受験生の場合は,夏休み中はほぼ毎日『全国高校入試問題正解』の中から1都道府県分を解き,大量の長文読解に慣れることが重要です。
また,解きっぱなしではなく,解くたびに丁寧に解き直しを行うことも重要です。最初は間違いが多いので,解き直しに試験時間とほぼ同じくらいの時間,あるいはそれ以上をかかるかもしれませんが,その時間こそが学力向上の時間です。当塾では過去問個別指導でこの解き直しを生徒と一緒に行います。
V模擬過去問
千葉県の受験生にとって役立つ受験用問題集がもう一つ発売になりました。
V模擬過去問集です。
千葉県の多くの公立高校受験生が利用する模擬に,V模擬があります。例年,その過去問集が販売されるのですが,これがなかなかの優れものです。
受験においては,過去問を分析し,それに慣れておくことはとても重要です。千葉県の公立入試のスタイルは,毎年それほど変わらないため,時間配分をあらかじめ決めておいたり,数学などの正答率のきわめて低い問題,いわゆる「捨て問」の出題される位置を知っておき,最初からそれには手をつけないでほかの問題に時間を回す,などの受験の作戦を立てることは,受験を有利に進めるうえで大切です。
ただ,当たり前ですが,千葉県入試問題は1年につき1つ分しかありません(前期・後期制だったころは2つ)。しかも,数年おきにスタイルや平均点の動向が変わるため,あまりに昔のものを解いても,千葉県入試の傾向を知るうえでは役に立ちません。
過去問には,もう一つの大きな役割があります。
それは,最終的な志望校を決定する際の判断材料とすることです。
最近は,学校は志望校選択を手伝ってはくれません。決定するのはあくまで家庭の役割です。
その際,判断材料として重要になるものの一つに模擬試験があります。参考にする模擬試験の受験者層と受験者数が適切である場合,その判定は信頼に足るものとなります。
ただし,5回模擬試験を受けて,B判定2回,C判定1回,D判定1回,なんてときはどうすればよいのでしょうか。
そこでもう一つの判断材料となるのが,過去問です。最新の過去問を数年分解き,志望校の合格最低点に達しているかどうかを見極めるのです。
この目的で千葉県入試を利用する場合,あいまいさを残してはいけませんから,早くとも中3の1月以降に解くことをお勧めします。まだ学力が定まっていない時点で解いてしまうと,「この分野はまだちゃんと勉強できていないからこの点数だったけど,あと4か月あれば20点は上がるから大丈夫」などという,根拠のない希望的観測が混じる余地のない時期に解くことが重要です。
となると,千葉県入試の最新の過去問は,入試直前期になるまで見たこともないという状況になり,過去問対策ができません。
そこで,V模擬の過去問集の出番です。
V模擬過去問集には,「そっくり模試」といって,千葉県入試とまったく同じスタイルで出題される模試が集められているので,前述のように,時間配分を始めとする利点があります。
さらに普通の過去問よりも優秀なのは,模擬の結果を利用して,得点に相当する偏差値が出ているため,実際に模擬を受けていないのに偏差値まで分かる,という点です。
V模擬のH.P.から購入することができます。一冊700円程度でこんなに惜しげもなく有益な情報を提供してくださるV模擬,あっぱれです。