英検の季節ですね。

それで思い出したのですが,今春の英検で,準2級を受験した中3生が見事合格しました!

お母様から「娘を預けてよかったです」とお礼の言葉をいただいたのですが,当塾では特に英検対策はしませんでした。英作文の書き方を少し指導して,時間配分を確認して,「準2級は単語勝負だから,単語は暗記しておいてね~」と声をかけたくらいです。

ただ,この生徒さんにはある特長があります。

修正能力です。

英語にはある程度知識も必要ですので,新しい知識を問うような問題では当然間違えるのですが,次に同じような問題が出てきたときにはきっちり修正してきて,二度と間違えない。これがこの生徒さんの特長です。

これ,簡単なように見えて,いくつかのことが頭の中で行われています。

①間違えた

②間違えた理由を分析し,理解する

③間違えたという事実/間違えた理由を覚えている

④同じような問題に遭遇する

⑤その問題で問われている文法等の原則と,①で間違えた原則が同じであることに気づく

⑥①で必要とした新しい知識を思い出す

⑦二度目は正解する

この中で大切なのは,なんといっても②です。

問題を間違えたときに,「なぜ」それが間違いなのかを考えなければ,問題を解くことは単なる作業となってしまい,効果が出ません。

例えば”s”をつけ忘れた,という場合に,ただノートに”s”と赤で書き足すだけでは,単なる作業です。手の運動でしかありません。

でも,「三単現のs忘れ」とか「everyoneは単数扱いのためsが必要」など,間違えた「理由」を自分なりに分析できれば,間違いはお宝になります。

英文は単語とそれをつながげる法則(文法)の組み合わせなので,間違いはざっくり言って二種類しかありません。単語か文法かのどちらかの間違いです。

しかも,中学では難解で複雑な文法は扱わないため,どの文法への理解が不足していないのかがまだ見分けやすい時期です。

当塾では,問題の答え合わせをして間違いが見つかったら,正解を教えずに「もう一回じーっと見たら,間違いに気づくと思うよ」と再考を促したり,「これ,なんで間違いだと思う?」と間違いの理由を聞くことがよくあります。最終目標は,聞かれなくても自分で頭の中でこの修正のプロセスができるようになることです。

そうなると,この中3の生徒さんのように,定期テストも実力テストも英検も特に対策に時間をかけずとも点数が取れるようになります。

日ごろの成果が何かの形で表れたときの,生徒さんたちの誇らしげな笑顔を見るのが何よりうれしいことです。

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